武装錬金:77話 大決戦 |
なんかもー…あー、この漫画は切ない系な展開がもう。ねぇ…。んじゃ最初から。 緑溢れる草原の一軒家(アルプスっぽく感じるのはこち亀のハイジネタ見たせいかしらん)幼い少女が満面の笑顔で迎える人影。…と、それは変わってしまう前のヴィクターの姿。 これは、ヴィクターの見る夢なのか回想なのか。ヴィクター一家の幸せだった日々の、記憶。 穏やかで、そして当たり前の、日々。 …私達は、彼等のその後を知っている。だからこそ―悲しい、記憶。 もーねー、なんでここでこんなに幸せそうなヴィクターの家族描写を入れるんだよ…ホントに、本当に切ないくらいに…幸せそうで。 武装錬金という漫画は故意かどうかは知りませんけど家族描写があまりなくて、そしてたまーにあったかと思うとかなり問題のある家族描写ばかりで…こう、ねぇ。蝶野家しかり、早坂家しかり。 そんななかでの、このあまりにも…あまりにも穏やかで普通な幸せの描写が、その後の彼等の悲劇を知っているからこそ余計に…辛くて、苦しい。ヴィクターの過去の描写、は6巻のキャラクターファイルの段階から何時かは入ることなんだろう、とは思ってたんだけど。ね。 んでもまあ、こうやってヴィクターに思い入れ出来てしまう描写をしてしまったという事は、和月氏ってば単純にヴィクターを打ち倒すべき相手とだけ描写するつもりじゃないんだなー。というよりも、多分和月伸宏という作家は純粋悪というものを表現できない・しない作家なんだろうな。 や、るろ剣の方はまだ途中までしか読んでないんで実際どーなのか知らんが。 しかしヴィクター自身はアレキサンドリアとヴィクトリアが今どうなってるのか知ってるんかしらん?どうなんだろ。 と、切なくなっておきながらあれなんですが。 なんですか、なんですか!なんですか!!この若ヴィクターがえらいツボっちゅーか萌えるっちゅーか、素敵なんですけど。 幼ヴィクトリアも可愛らしいんですけど、それに加えてのアレキサンドリア奥様がえらい美人で素敵で…ああもう、なんだこの萌え家族はー!!<えー こーいう幸せほのぼの夫婦って、大好物だ!好きだ、好きだとも。 「それあと一週間で間に合わないかな」のコマのこのご夫婦がなんか可愛いー、雰囲気良いなぁ。 ちゅかまあ、若ヴィクターの外見が単品萌えできるくらいに好みなんですけど。ヴィクトリアが難しいお話にぶーってなってるコマのきょとんとしたヴィクターの表情が、まー可愛い可愛い。その後の穏やかな笑顔がたまらんですよ。ああん。 んでもまあ真面目な話、この家族…というか、ヴィクターとアレキサンドリアが何気にカズキと斗貴子さんに似てる感じがするのはきっとワザとなんだろうな、と。 ヴィクターというのは単行本のキャラクターファイルで「コンセプトはこの先なるかもしれない未来のカズキ」と書かれてるわけで…そこからもカズキの対比を読み取れるわけで。 ただ、今回の描写だけ見ちゃうと「カズキにあってヴィクターにないもの」というのが読み取れないんできっとヴィクターの過去描写はもうちょっとあるんだろうなーと予想。黒い核鉄を埋め込まれた時の状況とか、その後のアレキサンドリアとヴィクトリアの状況もわからんしな。 「より一人でも多くの人が 幸せになれるよう―」 「錬金術(このチカラ)は…… そのためにこそ在る…」 という、モノローグが…錬金術のもたらした悲劇を私達は知ってしまったからこそ余計に…悲しい。 反転、目を見開いたヴィクターを襲うは『ミサイルランチャーの武装錬金 ジェノサイドサーカス』 …もう武装錬金に関しちゃやりたい放題だなー。ははーん。 (でもこの武装、1回使い切ったら次の補充までに時間がかかるとかのデメリットがあるんだろうなーとか。大規模武装過ぎてちょっと普通の戦闘では使えなくない?とか。まあいいか、どうせ1回限りの武装だし) 煙に包まれたヴィクターを眺めるは再殺部隊の面々〜おお、再登場。倫太郎もいるよー(倫太郎に関しちゃもうちょっと別の形での再登場を希望してたけど)見事に解説役になってるのが微笑ましいですが。 ところで毒島さんはー? カズキが第一段階から第二段階へと緩やかに移行しているように、ヴィクター自身も第二段階からまた次の段階へと移行。 肌の色はより黒く、エネルギードレインの威力もより強く。 前半でのあまりにも穏やかなヴィクターを見てるもんだからこの反転っぷりが悲しいよ、な。 つーか本人の意志はどこにもないんだよね、この変異への。 本人の意図しないところで運命(そんなものがあるとするならば)に振りまわされるという図式が、ヴィクターもまた普通の人でしかなかったという事もでもあるんだよ、なー。 あー、なんかい今回の話だけでえらいヴィクターに思い入れしてしまったですよ。ああん。 そんなヴィクターと対峙するのは大戦士長 坂口照星。 彼の繰り出すのは『全身甲冑(フルプレートアーマー)の武装錬金 バスターバロン』 ……………えーと、男爵様は無敵ですー!!! 確かにGBWの男爵様のキャラファイルでいつかリボーンさせたいキャラだって言ってたけどさー、うわお。 しかも巨大ロボットー!?…あー、ワッキーとうとう壊れたか(え それに対応するかのごとく、ヴィクターも巨大化って、えー。 南海の大決戦、ちゅーかサブタイトル『大決戦』そのままの構図に大笑い。この漫画のこーいうどこかやり過ぎ感溢れるところってどうなんだろう、わたしゃ好きだけども。 作者の「海上でのバトルといったら恐竜大決戦だろう」という叫びが聞こえてきそうな気もしましたが、多分幻聴です(なに 折角照星さん出てきたけど、出番少なくて残念だわー。あふん。 そんでもっと出番の少ない主人公サイド。 パピヨンの「オイのーみそ」とかの言いっぷりがらしくて良いなーとか、まあそれはともかく。 アレキサンドリア達の目的はヴィクターを元の人間に戻す事、という訳で…なんかカズキと斗貴子さん驚いてるけど冷静に考えりゃそれしかないよなー。 そんなわけで、カズキもヴィクターの件もこれで解決できるのか? 「錬金術(このチカラ)がそんな簡単に みんなを幸せにすると思う?」 というヴィクトリアの黒い笑顔で次回に続く。 100年前と現在のヴィクトリアの笑顔の方向性の違いっぷりに涙しつつ、現在の黒い笑顔も大変に素敵でございます。てか武装錬金の女性陣は黒くてなんぼっちゅーところが…(ヲイ まあ、とりあえず等価交換とか言うな、と。 (あれはあくまで鋼理論であって、実際の錬金術だとそーいう事は言わないんだけど…まあその辺はそれとして) いやでも錬金術っちゅーわかりにくくも胡散臭いものに『等価交換』っちゅーわかりやすい表現を持ってきた鋼は凄いなーとは思うよ。あの作者さんはやっぱ漫画上手いと思うよ、うん(何故に鋼の話題を…) とりあえず、なんだろ?黒い核鉄が複数ないと人間に戻れない、とかかなぁ?なんでヴィクターかカズキ、どっちかの命を諦めないといけない…とか。 或いは人間には戻れるけどやっぱ命は諦めて、とかかなー。うーん。 いやでも、カズキの死から始まった物語なんで、最終的にカズキの死で幕を閉じるとかでもある意味は美しいとは思うのですが。 …とか言いながら、それやられちゃうと本気で悲しくなってしまうのでマジに勘弁してください。 まあハッピーエンド至上主義な和月先生がそれやるとも思わんですけどね、うん。 追記分: この最初にヴィクターが希望と共に語る「錬金術(このチカラ)は…」とラストにヴィクトリアが黒い笑顔と共に語る「錬金術(このチカラ)が」の対比が相変わらず上手いよなぁ、と思うと共に切なくて涙でそうです。あうう。 今回はとにかくヴィクター一家が切なくて愛しくて悲しくて、特に家族で手を繋いで家に歩いてる絵が…もうそれだけで涙でそうなくらいに穏やかで。ああもう、この家族がなんとか幸せになれる方法ってないのかなぁ…。 ところで、ヴィクターのキャラクターファイルの時に「再登場時にはちょっとした別人」って書かれてたのは巨大化のほうじゃなくてこっちの回想シーンでのヴィクターの事なのかなー?とか思ってみたりするのですが。 ってか、今回ページめくってヴィクター見た瞬間に凄い衝撃うけたですよ、別人過ぎて。てか一瞬ページを閉じたのは秘密だ(えー そしてなんか今回本気でカズキの事語ってない自分がなんか意外だ、いやまあ出番ないから語りようもないんだけど。 |